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綺麗な印刷物を作るための『塗り足し』

honsawa
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今から約20年以上前の時代、印刷機で紙を刷る前段階ではアナログ製版といって、デザイン・編集・版下制作・製版などそれぞれの工程に専門家が付いて手分けして作成するのが主流でした。

その後、それに取って代わるようにパソコン上だけで印刷用データを作成するDTPが普及し始めます。数工程に分かれていたものを一人でこなせるようになったわけです。

それでも黎明期にはマッキントッシュパソコンと専用のレイアウト作成ソフトウェア、フォント、プリンターなど、合わせて何百万円もの設備が必要でした。

このためデータ作成のプロフェッショナルであるDTPデザイナーや、DTPオペレーターという職業も新しく生まれました。

時は流れ、今では安価なパソコンも高性能になり、無料のソフトウェアなどで個人が家庭で気軽にチラシやポスターを作成できるようになりました。

塗り足しとは

前置きが長くなりましたが、弊社に持ち込まれるデータも、大学生の方がAdobe社のイラストレーターで作成された学園祭用のポスターや、主婦の方がMicrosoft社のパワーポイントで作成した子どもの幼稚園の卒園記念紙で何十ページにもわたる力作など多種多様になってきました。

そこでよくトラブルになるのが印刷用データの「塗り足しの有無」です。

普段は印刷とは関わりのない皆様ですから、印刷のことを漠然と自宅にあるプリンターの豪華版と考えていて、「背景がある場合は塗り足しが必要です。」と説明してもピンとこない方も多いようです。

印刷物は、ご指定いただいたサイズより大きな用紙に印刷し、その後四方を断裁して仕上げます。用紙を何枚も重ねて断裁するため、多少のずれが生じてしまいます。塗り足しが無く、ずれが生じると、端に印刷されていない紙の白い部分が出てしまうため、綺麗な印刷物に仕上げるには背景を実際の指定サイズよりも余分に大きくする(基本は3mm)ことが必要になるのです。

 2016.10.24 塗り足しol.jpg

しかし、元々印刷用データ作成用のイラストレーターなどとは違い、Microsoft社のOfficeなどで作成されたものは簡単に塗り足しを付けることが出来ないかもしれません。その際にはお気軽にご相談ください。


 
 
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