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PDF、フォントが埋め込まれてて文字化け?

kaneko
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何事も絶対安心・安全ということはありません。
違うフォント環境でも出力できる、というのがPDFのフォント埋め込み。
ところが、先日入稿されたPDFを製版RIP出力した際に文字化けが発生しました。

目 次

そのフォントはしっかりPDFに埋め込まれています。
もちろんそれを確認して下版しています。

埋め込まれている、ということもありその時はあまり気にしなかったのですが、
改めて確認すると「Generic0-Regular」という、あまり見かけない名前のフォントがドキュメント内にあり、数字部分は0〜19まで振られています。

フォントのプロパティ画面

そして同じ名前のフォントでも、エンコーディングが「Ansi」だったり「カスタム」だったりで、それを含めるとドキュメント内に24種存在しています。

全てが化けたわけではありませんが、これらが今回の問題のフォントでした。

どのようにPDFが作成されたのか入稿元に問い合わせると、経由しての入稿らしく作成元には確認できないとのことで、PDFの作製環境は確認できません。そのため自前での再現もできずです。

しばしフォント名を眺める。

「Generic」は「一般的な」という意味だし、「Generic0(〜19)-Regular」との名称は何かweb的だなとふと思い、もしかしたらweb用のPDF書き出しエンジンから生成されたものではないかな?と。
Web用なら環境任意のフォント表示を許容する設定があってもおかしくない。

しかし「フォントを埋め込む」というのは「一意のこのフォントを使う!」という強固な意志を具現する仕様のはず。

なのに、この「フォントは任意でかまわない」という情報が「埋め込まれている」という矛盾。

これだとRIPは混乱しそうだ。
RIPは任意にフォントをラスタライズしてくれない。それなら化けるよなぁ。

と、フォント名を眺めてここまで推測。

今回、PDFを作り直して再入稿してもらうことは不可能なので、RIPのPDFに関する出力設定を普段のものから変更することで文字化けはなくなったため、本件はこれでなんとか進行しました。

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ということで、どのように作られたPDFなのか分からずモヤモヤは残ったままですが、少なくともPDF書き出し後に埋め込まれたフォントの確認はできます。

Acrobat (Reader)メニューの「ファイル/プロパティ.../」「文書のプロパティ/フォント」

この一覧に実際に使用されているフォント名があるかどうか、ご入稿前にぜひご確認ください。

まとめ

印刷下版用のPDFに「Generic0-Regular」というフォント名を見つけたら注意が必要です。

 

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