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Illustratorのトリムマークについて

kaneko
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Illustratorで作成された入稿データのチェックをしていてとても多いなと感じるのが、仕上がりサイズよりも微妙に大きく作られたトリムマーク(トンボ)です。
 
どういうことかというと、
 
まず、Illustratorはオブジェクトに対してトリムマークを作成できますが、
 
 
 01_trimCreat.jpg
 
 
 
 
トリムマークを作成後に、左上を拡大した図 ↓(ガイドラインを引いてます) 
 
trim UpSize
 
 
 
 
「線」に色が設定されているオブジェクトに対して作成すると、その線の太さ分だけ外側にトリムマークが作られます。
 
例えば、線の塗りが1mmの太さの矩形に対してトリムマークを作成すると、その太さの半分の0.5mm分だけ外側にトリムマークが作られます(下図)
 
※線の設定「線の位置」が「線を中央に揃える」の場合。「線を外側に揃える」だと1mm外側に作られます。
 
 
 
 trim_Shift
 
 
 
つまり、オブジェクトに線がある場合のトリムマーク作成は、その線の厚み・外端を意識する必要があります。
 
 

0.353mm?

 
 
さて、上図では便宜上1mmの線幅を例としましたが、実際の入稿で多く見受けられるのは、線幅0.353mmの矩形で作られたトリムマークです。
 
そのため、この場合は0.353mmの半分、0.17mm外側に正寸より大きく作られてしまいます。
こうして作成されたトリムマークを基準にしてしまうと、厳密には全体で0.353mm大きく仕上がることになります。
 
 
しかしなぜ0.353mmなのでしょう?
 
 
オブジェクトの線に塗りを入れた時に入る線の太さは 1pt(ポイント) がデフォルトです。これはIllustratorの仕様のようです。
 
この1ptのミリ換算が0.353mmだからです。
 
特に意識せず線に塗りを入れたままトリムマークを作成していると、少し大きめに作られていることに気付かないかもしれません。
 
 

たかが線1本、されど線1本 

 
 
ところで、
 
トリムマーク1本の太さは一般に0.1mmですから、そうなると線1本分以上のズレになります。
 
 
 
見た目ではちょっとの差だからいいんじゃない?
 
…と、見過ごされてしまいそうですが、
 
 
 
オブジェクトを差し替えるなどで位置合わせする場合にこのトリムマークを基準としますし、製版で多様なドキュメントを付け合わせて面付する時などでも、正確に作られた別のドキュメントのトリムマークとにズレが生じます。
 
そもそもトリムマークとは、印刷時に分版された絵柄を製像するためにCMYKの各版をピッタリ合わせるための基準です(これを「見当を合わせる」といいます)。
 
今回の話題では、トリムマークそのものの位置ズレなので、各版の見当は理論上で同じです。
 
しかしトリムマークは仕上がりに対する基準としてとても重要なので、製版では線1本分のズレをとても大きいものと認識してチェックしています。
 
 
---
 
 
紙面デザイン・校正の段階で、イメージを見るために仕上がり線をアタリとして残したまま進行することはよくあると思いますが、
 
トリムマークは、線に色のないオブジェクトに対して作成してください。
 
トリムマークを作成した後に、仕上がりのアタリ線を入れてください。
 
ぜひ、これをお勧めいたします。
 
 

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