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カラーマネジメント(プリンターの色の管理)

kaneko
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プリンターと印刷機の色合わせのお話です。

一般に、印刷物の製作ではいきなり本番の印刷をするのではなく、プリンター等の簡易校正を出力して事前に色をイメージするかと思います。
そして校了となり本番の印刷を依頼したら、その色の通りに仕上がってくるものと思いますよね。

当たり前のことのようですが、これは「プリンターと印刷機の色が合っている」からです。

しかし印刷機とプリンターでは印刷方式が違います。
印刷機は「インキ」で、プリンターは「トナー」や「インクジェット」等です。
さらに言えば、紙も多くの場合はプリンター専用紙で、印刷本番の紙とは違います。
紙の色・質も発色に影響します。

なので、本来何も調整していなければ色は合わないものなのです。

プリンターの色を印刷物に合わせるためには、
プリントサーバーを用いた色管理、すなわち「カラーマネジメント」が必要です。

目 次

キャリブレーションとカラーマッチング

プリントサーバーでの色管理には大きく2つあります。

キャリブレーションとカラーマッチング図

それぞれについてご紹介します。

キャリブレーション:プリンターの安定した発色

プリンターの色は、室温・湿度や出力量に応じて次第に微妙なズレが生じてきます。
安定した発色を得るためには、定期的な調整が必要です。プリンターのコンディション維持です。

実際の作業としては、そのプリンターが基準とするカラーゲージに対して現状どれだけ差があるのかを計測して、基準に合わせます。

キャリブレーション測色

これがキャリブレーションです。

この作業の頻度が高ければその分安定した発色維持を望めます。これが前提です。

カラーマッチング:プリンターと対象デバイスとのマッチング

そしてここからが本題です。

まず、プリンターと印刷機、それぞれ標準の色が出る状態に機械をセットアップします。
(印刷機のセットアップを行うのは印刷機のオペレーターさんです)

プリンターはキャリブレーションを既に行いましたが、だからといってそれぞれ出力した色が必ずしも一致するとは限りません。前述の通り印刷方式が違うからです。

なのでその特性を知るために、専用のカラーチャートをプリンター・印刷機それぞれ同じものを出力・印刷します。

これを測色します。
目視でじっくり比較して見ても、同じ色でも微妙に色の違いが分かるかと思います。

計測器でプリンターと印刷機の色がどれだけ離れているかを計測・数値化して、それをファイルに保存します。

これがカラープロファイルです。

プリントサーバーのカラーマネジメントシステムは、このプロファイルを参照してターゲットとする印刷物の色に近づける処理を行い、プリント出力しているのです。

「校正プリントと印刷物の色が合っている」の裏側には、このような仕組みがあるということをザックリご紹介しました。

 

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