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スクラム製本とは?環境に優しく安全でコスト効率の高い製本方法

kaneko
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スクラム製本という言葉を聞いてどのようなイメージを持つでしょうか。
古くからあるこの製本方法ですが、環境に優しくコスト削減にも寄与するため、その意識をお持ちの人々から高い注目を集めています。

そこで今回は、スクラム製本の基本からその魅力について解説します。
出版に関する情報を知りたい方は、ぜひ本記事を参考にしてくださいね。

目 次

スクラム製本とは

スクラム製本とは、針や糊(のり)を使わず、二つ折りにした紙を重ねて冊子を作る方法です。
このシンプルな技法は、新聞の製本にも採用されており、「新聞型製本」とも呼ばれます。
スクラム製本は、紙を折ることで生じる摩擦と圧力によって冊子の形を保持します。

紙の種類と厚さ

スクラム製本では、主にコート紙やマットコート紙、上質紙などが用いられます。
用紙の厚さは70〜135kg程度が一般的で、目的や内容に応じて最適な用紙を選ぶことが重要です。

例えば、薄い用紙は情報伝達が主目的の場合に適しており、厚い用紙は耐久性が求められる場合に適します。

その由来と異名について

スクラム製本はその形状から、ラグビーのスクラムのように二つ折りが重なって組まれているので「スクラム」と呼ばれているのではないでしょうか。
また「針金なし製本」や「綴じなし製本」とも呼ばれ、紙を差し込み挟む方法から「差し込み製本」や「挟み込み製本」という名称もあります。

スクラム製本のメリット

スクラム製本の最大のメリットは、その環境への優しさと安全性、コスト効率の高さにあります。

  1. リサイクルと分別の容易さ

    スクラム製本の冊子は、ホチキスや金属を使用しないため、リサイクルが容易です。
    特に多量の冊子を扱う場合、分別作業が不要になるため、大幅な手間削減につながります。

  2. 安全性の高さ

    金属や糊を使わないため、教育機関や医療現場での安全性が求められる場面に最適です。
    小さなお子様がいる場面では、誤って口に入れても大きな危険はありません。
    また、ご年配の方にも安心して使えるため、幅広いシーンでの利用が可能です。

  3. コストの削減

    スクラム製本は、中綴じや無線綴じと比べても安価に製本できます。
    大量印刷にも適しており、予算を抑えたい時にも有効な選択肢ですよ。

まとめ

スクラム製本は、そのシンプルな製法と環境への配慮、安全性の高さ、コスト効率の良さで、多くのニーズに応える製本方法です。

出版業界や教育現場、環境意識の高いリサイクル支持者などの出版に興味のある方にとって、スクラム製本は新しい可能性を開きます。
これからの製本の選択肢として、ぜひスクラム製本をご検討くださいね。

 

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