デザイン・印刷・製本・用語紹介 PART1
honsawa
デザインや印刷の世界では、一般の人には通用しそうもない専門用語が日常的に使われています。
今回は、デザイン・製版・印刷・製本などに関する用語を一部紹介します。
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【アート紙】用紙
表面に顔料をつけ、均一になるように表面を処理して艶をつけた印刷用紙。白色で表面が滑らかになるため、写真の再現にはうってつけで、口絵や高級印刷物によく使われます。〔類〕コート紙
【間紙】製本
印刷された紙の乾燥が不充分で、インクがこすれて汚れるのを防ぐために、挟み込む紙です。〔類〕薄紙
【赤字】校正
文字校正の際に、誤字や脱字、欠字などを校正記号を使って赤い筆記具で示すことから、訂正箇所の総称として使われます。赤字が多いと言えば訂正箇所が多いということです。転じて文字以外の修正箇所も指すことがあります。
【網代綴じ】製本
印刷物を綴じる方法のひとつです。折り丁の背に切り込みを入れ、接着剤を浸み込ませて背を固めます。糸を使わないもう一つの方法の無線綴じを改良したもので、無線綴じと同じではありません。〔類〕無線綴じ
【アタリ】指定
本文、見出し、写真、図版などが入る位置をレイアウトに指定した線です。写真や図版が入るスペースに合わせて、レイアウト上に引いた線のことも示します。〔類〕アタリケイ・ケイアタリ
【網点】製版
オフセット印刷で写真などの階調のあるものを再現する場合に使います。点の大きさによって濃淡を表します。1インチ幅に網点が何列あるかによって線数の単位が決まります。
(例)150線/inch、130線/inch
【網フセ】指定/製版
0%~100%(実際には20%、40%、60%、80%、100%の20%程度ずつの大まかな段階)のいずれかのスクリーン、あるいはグラデーションのついたスクリーンをかけて一定のトーンをつけることです。網フセ○%と指定します。多色刷りの場合は、かけ合わせ、単色ともに、それぞれの版に○%と指定します。〔類〕平網フセ
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【イキ】指定/校正
写真などの図版が重なり合う場合、残す部分をイキと指定します。レイアウト紙や版下に入れた罫線をそのまま残す時は、ケイイキ。校正時、一度入れた赤字を取り消す時も使います。
【板紙】用紙
表紙の芯などに使う厚い紙のことです。〔同〕ボール
【色校正】校正
色指定した部分が、その通りに刷られているか確認し、チェックする作業のことです。写真などは正しい色で再現されているかを校正します。
【色指定】指定
カラー印刷で文字や図版などの色を決め、指示することです。基準色のかけ合わせで指定する場合と、色見本をつけて指定するやり方があります。
【色分解】製版
通常のカラー(4色)印刷では、Y版(イエロー)。M版(マゼンタ)、C版(シアン)の3色に加えてBL版(ブラック)の4色分解フィルム、データを作り、それぞれのインクで刷ることによって色を出します。これを4色刷りといいます。色分解には製版カメラを使う方法と、スキャナを使用する方法があります。
<う>
【内校】校正
内校正の略。印刷所の人が発注者に校正紙を渡す以前、あるいはそれ以外の時点で内々に校正することです。内校ともいいます。
【裏うつり】印刷
印刷が終った物を積み重ねたとき、インクが上の印刷物についてしまうことです。裏よごれとも言います。また、印刷した文字などが紙の裏側から透けて見えることも
【裏抜け】印刷
印刷されたインクが、紙の裏側にまで染み出してしまうことです。
<え>
【エンボス】用紙
型押しをして、凸凹をつけた紙です。またエンボス加工とも言って模様やマークによく使われるように、紙に型押しをすることも指します。
次回へ続く